蛇の脱皮
SNP 1.1: The Serpent概要
蛇が古い皮を脱ぎ捨てるように、怒りや欲、思い込みを一つずつ手放していく姿を詩的に描いた経典です。心の重荷を降ろすたびに、私たちはもっと自由になれるのだと優しく語りかけてくれます。
So bhikkhu jahāti orapāraṁ, Urago jiṇṇamivattacaṁ purāṇaṁ.
📖 現代語訳
# 蛇の脱皮
怒りが湧き上がったとき、それを退ける人がいます。
薬で蛇の広がる毒を消すように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
むさぼりの心を残らず断ち切った人がいます。
池に入って蓮の花を茎ごと摘み取るように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
渇望を残らず断ち切った人がいます。
速く流れる川を干上がらせるように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
おごりの心を残らず押し流した人がいます。
大洪水がもろい葦の橋を押し流すように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
生まれ変わりの世界にどんな価値も見出さない人がいます。
イチジクの木に花を探しても見つからないように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の中にいかなる怒りも秘めず、
あらゆる存在のあり方を超えた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心のざわめきが晴れ渡り、
内側から残らず刈り取られた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
心が作り出すすべてのまぼろしを超えた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
この世のすべては見かけ通りではないと知った人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、むさぼりを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、欲望を離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、怒りを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、迷いを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の奥に潜む傾向が一切なく、
心を汚す根がすべて引き抜かれた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
苦悩から生まれたものが何一つなく、
こちらの岸に戻る理由がない人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の中にからまりが一切育たず、
新たな生へと縛りつけるものがない人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
五つの心の障害を手放し、
悩みなく、迷いを超え、とげを抜いた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
怒りが湧き上がったとき、それを退ける人がいます。
薬で蛇の広がる毒を消すように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
むさぼりの心を残らず断ち切った人がいます。
池に入って蓮の花を茎ごと摘み取るように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
渇望を残らず断ち切った人がいます。
速く流れる川を干上がらせるように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
おごりの心を残らず押し流した人がいます。
大洪水がもろい葦の橋を押し流すように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
生まれ変わりの世界にどんな価値も見出さない人がいます。
イチジクの木に花を探しても見つからないように。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の中にいかなる怒りも秘めず、
あらゆる存在のあり方を超えた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心のざわめきが晴れ渡り、
内側から残らず刈り取られた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
心が作り出すすべてのまぼろしを超えた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
この世のすべては見かけ通りではないと知った人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、むさぼりを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、欲望を離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、怒りを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
先に走りすぎることもなく、後ろに戻ることもなく、
すべては見かけ通りではないと知り、迷いを離れた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の奥に潜む傾向が一切なく、
心を汚す根がすべて引き抜かれた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
苦悩から生まれたものが何一つなく、
こちらの岸に戻る理由がない人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
心の中にからまりが一切育たず、
新たな生へと縛りつけるものがない人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
五つの心の障害を手放し、
悩みなく、迷いを超え、とげを抜いた人がいます。
そのような修行者は、こちらの岸もあちらの岸も手放します――
蛇が古びた皮を脱ぎ捨てるように。
💡 解説・ポイント
歴史的背景
スッタニパータの冒頭に置かれたこの経典は、最も古い時代の教えの一つとされています。古代インドでは蛇の脱皮が「生まれ変わり」や「浄化」の象徴として広く知られていました。ブッダはこの身近な自然のたとえを使い、心の成長とは古い自分を少しずつ手放していく過程であることを、誰にでもわかる言葉で伝えました。農村の人々にも響くよう、日常の風景から教えを紡いでいるのが特徴です。
現代の私たちへのメッセージ
私たちは日々、怒りや不安、過去へのこだわりを抱えて生きています。この経典は「一度にすべてを変える必要はない」と教えてくれます。蛇が少しずつ皮を脱ぐように、まず怒りを手放し、次に欲を手放し、一つずつ進めばよいのです。完璧を目指すのではなく、昨日の自分より少し軽くなること。そんな穏やかな成長の道を、この古い詩は今も私たちに示しています。
📚 重要用語
Uraga蛇。古い皮を脱ぎ捨てる蛇は、心の重荷を手放す人の姿のたとえです。Kodha怒り。心に湧き上がる激しい感情で、蛇の毒にたとえられています。Taṇhā渇望。「もっと欲しい」という尽きない欲求のことです。
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